能登の未来を点から線へ:AIを活用した地域活性化の挑戦
11月14日、クリエイティブベースhanasakaで行われた「AI活用会」にて、能登の未来を考えるざっくりとした話し合いを行いました。
この会の目的は、 「単にAIを学ぶこと」ではなく、「自分たちの考えをAIを使って整理し、議論を深める」 ことにあります。
地域が抱える課題を整理し、AIの力を活用して新たな方向性を見つける。そんな前向きな取り組みが進行中です。
以下に、議論で出た主なポイントと、それに基づく方向性をまとめます。
議論の要点:現状の課題
1. 視点のズレと偏り
参加者それぞれが持つ「視点の違い」や「地域ごとの想い」が明らかになりました。
例えば、ある参加者は「私は〇〇地区が…」「〇〇地域では…」といった具体的な話題を持ち出し、細かな課題に焦点が当たりがちでした。
- 中島の牡蠣 vs. 穴水の牡蠣
- 地域ごとに誇れる特産品がありますが、外部から見ると「能登の牡蠣」とひと括りにされることがほとんどです。
- 内部での争いや比較が、全体の価値を下げる要因となる場合もあります。
2. 能登をどう表現するか?
議論の中心となったのは、「能登といえば何か?」というテーマです。
参加者たちは、能登の象徴となるものを洗い出そうと試みました。
- 共通認識として挙がったもの
- 塩、輪島塗、珠洲焼
- 能登を代表する伝統的な産物で、外部にも比較的認知されています。
- 却下されたもの
- 祭り、ふぐ、景色、など
- 他地域にも類似するものが多く、能登ならではの特徴を示すには弱いという意見が多く出ました。
愕然とした事実:「なんでもある」のに…?
能登には多彩な魅力があります。しかし、「能登らしさ」を一言で表す具体的なキーワードが不足しており、結果的に共通認識がたった3つしかない現実に参加者たちは驚きました。
能登の気質とAIの役割
能登の議論では、「曖昧さを許容する文化」が浮き彫りになりました。
- 「いーわいや」:気軽に受け入れる柔軟性。
- 「なっとない」:探り合いながら共通点を見つける曖昧さ。
この姿勢は、地域内の調和を保つ一方で、外部への発信や意思決定の場面では明確さに欠け、課題となります。
AIが曖昧さを具体化する力
ここで注目されたのが、AIの活用です。
- 曖昧な感覚や表現をAIで整理
- 「なんでもある」という漠然とした豊かさを具体的なデータや言葉に変換します。
- 外部視点を取り入れたメッセージ作成
- 外部のトレンドや検索データをもとに、能登の魅力を外向けに伝える効果的なメッセージを生成。
点をつなぎ、線へ:分科会とブランディングの提案
議論の中で、以下の方向性が提案されました。
1. 分科会的アプローチ
- テーマごとに分けて議論
- 例:下に記載
- グループ間で成果を共有
- 点在する魅力をつなぎ、わかりやすい形で整理する。
2. デザイングループとの連携
- 視覚的に伝えるためのビジュアル表現を強化。
- 伝統的な産物や自然を、一目で印象付けられるブランドとして発信。
能登の未来を描くストーリーの例:サーフィンアパレル
能登には点在する「資源」をつなぎ、新たな価値を創造する可能性があります。例えば:
- 点1:縫製工場の技術
- hanasakaの向かいにある縫製工場は、40年以上の歴史を持つ国内でも希少な高品質アパレル製造の場です。
- 点2:地盤隆起で出現した門前のビーチ
- 震災で出現した新しいビーチは、地域復興の象徴であり、新たな観光資源としての可能性を秘めています。
- 点3:大人の女性向けサーフィンアパレル市場の未開拓性
- サーフィンアパレルブランドは多いものの、大人の女性向けの商品は少なく、市場としても未開拓。
つなげた未来
- 門前ビーチで撮影したアパレルをオンラインショップで販売。
- 震災復興ストーリーを発信し、世界中の顧客にアピール。
- 地域資源と産業の融合による新しい価値創造。
一緒に未来をつくりませんか?
能登には曖昧さを許容する文化と、多様な点在する魅力があります。それをAIを活用して整理し、わかりやすい形で発信することで、地域全体の可能性を広げることができます。
ぜひ、次回の会議や取り組みに参加し、一緒に未来を描きましょう!
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能登の未来を一緒に作りましょう!